前回(11/1)の続き
国内旅行と海外旅行との違いはなんでしょう。国内ですと言葉の苦労はありませんし、生活や文化の違いも今住んでいる処と大差ありません。景色にしたところで海外の風景は魅力的な所も多いですが、日本にもそれは沢山あります。今回行ったフィリピンのとある景色を日本国内に配置したところで日本の風景のバラエティーさが一つ増えるだけで、一度見て「よかったね。」で終り。つまり海外へ行く一番の醍醐味は景色ではないと思います。
私は今回の旅行で貴重な体験をしました。それは、ボホール島観光(フィリピンには7000以上の島があり、ここは宿泊地の島であるセブ島のから高速船で2時間の自然が多く残る島)からの帰路、たまたま私の指定席の隣に座った男性、27歳、香港人と英語で2時間会話しました。彼は勿論ベラベラですが、私は片言英語で、プロフィールや趣味、家族の事をお互いのアイフォンの写真を見せ合いながら2時間があっという間と感じるほど話が弾みました。
彼は会計を学ぶためオーストラリアへ留学し、香港へ帰って会計事務所へ勤めており、休みを取っては近隣の国々を一人で回っているとのことです。行った先は日本、中国、台湾、ベトナム、タイ、ラオス、フィリピン他10ケ国以上とのこと。
香港と言う微妙で不安定な国の特質が彼の積極的で好奇心旺盛な性格に生きていると思うのですが、思いのまま(勿論本心は彼本人でないと分かりませんが)の様に行動半径を広げられる彼が心底うらやましいと私は思いました。船が着くころに連絡先を交換(Facebookは?その他のSNSは?と聞かれ、I am an old man.と答えた際には自分自身にガッカリし、やっておくべきだったとちょっと後悔もしました)し、お互いの国に来る際は是非連絡を取ろうと約束して別れました。
しかし、帰国後SNS熱は冷めましたが、英語熱は何度目かあるいは十何度目かで再熱中です。大人の英語の学び方の本を再読し、風呂の中では英語のスヌーピーの漫画を読み、趣味の映画は音声も字幕も英語で楽しみ?ながら学習しています。2時間の映画を英語で見聞きした後は、運動不足の人が味わうスポーツ後の体の酸欠感を脳内にビリビリ感じます。それこそ英語学習は運動にたとえられるとの事。すなわち、続ける事(効果的な方法で。我々には時間が無いから)が大事で、続ければ必ず効果が出ることを信じて。私は続ける事には自信があるので(ただし、効果的でない手法を取ってきたことが今までは多い)これを機会に英語を字幕なしで映画が分かるくらいまで(こうなれば上級です。)になりたいと強く思っています。
この様に、海外旅行が国内旅行と大きく異なる事は、景色や風景の違い以上に、現地の人や旅人を作ってきたそれらの国々独特の文化に触れることにより、こちらもそれに触発されて自己研磨の動機付けになる事が多いということです。但し団体旅行のみでは、景色や名物品のみの国内旅行と変わりないものとなり易いものですので、今回は偶然の出来事でしたが、今後は自分からチャンスをつかめる様に(英語で)なりたいと思います。S.H兵頭