運動を日課として10年以上になります。初めは近くの小さな公園の中の外周をブランコや鉄棒の間の隙間を縫うようにして2~3kmから始めました。次に住宅情報誌の景品で頂いた折り畳み式のマウンテンバイクで自転車も始めました。そのうち水泳もと言う事で、トライアスロンの大会に出たり、サイクリングの大会にでたり、マラソンにも出たりしました。初めの5~6年は競うことが楽しくて道具自体にも凝ったりして熱中しましたが次第にそれよりも自分のペースで体を動かすことの方が心地良くなってきて、今では競技会等には一切出場していませんが、以前と同様のペースで体を動かしています。
マイペースへ切り替えたきっかけは、3~4年前の一過性全健忘(軽い脳梗塞のようなもの)でした。元々競技会への出場自体に疑問を持っていたこともあり、それ以降一切出なくなりました。(しかし、それらへの出場は無駄だったとは思ってなくて、導いてくれ、きっかけを与えてくれたものとして、必要なものだったと思っています。)
しかし、今では私にとっての運動は趣味と言うものではなく、生きていく上でオーバーではなく必需品そう、食事・睡眠・仕事・運動の様になっています。
では、まず私のランニングの流儀について書いておきます。今は私は草か土の上しか走りません。膝が万全ではないので、石手川の河川敷のマイランニングコースまでは朝、車で行きます。そこで8km程度走り、それに腕立てやストレッチを1時間程度を週1か2回やるのですが、このランニングの楽しさに目覚めたのはここ2~3年前からです。それまではむしろ苦手で、トライアスロンの中の一競技に入っているために止む無く走っていたのですが、今はその奥深さに、欠かすことは出来ないものになっています。
この奥深さを感じる一つに走る環境が重要です。私のコースは350m程の直線の折り返しですが、そこの半分以上を手入れの行き届いた芝生が生えています。毎日ボランティアで近くの人が水やりや刈り込みを行っており、遊具が無ければゴルフコースかと思えるほどに仕上がりかけています。この方がここに来出したのが8年ほど前で、その時は10畳ほどのエリアしか芝は無かったと思いますので、その人の熱意たるや頭が下がる思いがします。河川敷自体は市の管理なのですが、市の担当者曰く「これほど綺麗に管理され市の公園はありません」との事。初めのうちは近所の人から、勝手に水道水を芝に撒いているとクレームがあったらしいのですが、今では市も公認のボランティアになっているようです。
公園の様な公共財は自分がやらなくても誰かがやるだろう的な発想から、結果雑草や生い茂り、ゴミも散らばる犬の散歩程度でしか近所の人も使わないものになっていきますが、ただ一人の熱意でご近所だけではなく私の様に車に乗って行ってでもそこを走りたい!と思う人が出る立派な市民の財産に変わるものだと思いました。
春は梅から始まり、次に桜のトンネルを抜け、真夏は桜の枝の木陰をはしり、秋はガサガサと落ち葉を踏み、冬は年に1回は真っ白なバージンスノーの上を走れる。加えて芝を管理する人の熱意が感じられる、こんなランニングコースはそうは無いでしょう。アスファルトの上で競うこともそれはそれで楽しかったですが、私がこのコースを走ることに夢中になれるのもお分かり頂けるものと思います。