decentな子② S・H兵頭
前回に引き続き、家族について。
妻が思いがけないもらい事故で入院して1週間になる。家庭は今まで支えていた柱を失うことになった。しかし、家族の各自が今まで妻あるいは母親任せだった家事と、家事を一切しない次男の世話の全てを、娘二人が負う覚悟を決め、各自の分担をしっかり者の末娘が一覧表に書き込んで冷蔵庫に貼り付けた。(妻が見舞に来た末娘のいつも柔らかい顔が厳しくなっている、と言っていた。)
末娘は朝5時に起き、家族の朝食と自分の弁当を作り、学校から帰宅後の夜は食器洗いと洗濯。長女は犬の散歩と食器洗い、帰宅後は買い物、夕食作り、洗濯物の取り入れ。これらの家事を愚痴一つこぼさず坦々と手際よくこなす。
妻がいる日常は、各自自分の好きな食事作りそれ以外はほぼ何もせずスマホやテレビを見て、見飽きたら自室でゴロゴロしている一見、これ将来はどうなるんじゃ、と日頃の杞憂はこれで吹き飛んだ。
雨降って地固まると言うのかな。家族がギュッと結束した事を感じる。家庭の危機と察知して本能の危機スイッチが入るのだろう。しかし、次男はガミガミ言う人がいなくてもマイペースを崩さない。
妻の誕生日、入院中の彼女のもとへ私と子供らが集まり、誕生日を花束とケーキで祝い、ケガの恢復を祈った。
投稿日:2018/11/09 投稿者:-