信州へ旅する際に基地として寝泊りする不動のキャンピングカーが雨漏りをしていた。
今年5月に行った際、ドアを開けると今までに全くしなかったカビの匂いがする。ほぼ完全密封状態で、何年間もカビは当然、ホコリも皆無だった室内だったが、その時は何か置き忘れたナマモノがカビたのかと、気に留めなかった。7月に行った時もやはりカビの匂いがした。それでも、大して気にも留めなかった。長年自然の中に置いておけばこれ位は仕方ないだろうと。
そして、先月行った際は大変な雨脚で車の屋根をバシバシと大粒の雨が打ち付けている。今までバイクでばかり着ていたので、事前に天気予報を十分に確認して晴れが続く日にしか来なかったが、今回は妻と一緒で日程も限られているから雨を覚悟で車で来たのだ。
室内の窓を水滴が流れて、座席のソファーを濡らしている。そして、ソファーをめくり上げるとなんと、その下のベニヤ板の枠がカビていたのだ。えっ!と視線を他へ移すと赤い旅行バックの下が真っ白になっている。畳表の敷物が白くなっており、バックを引いた跡が付いている、完全にカビだ、広がっている。薄明りの中、ランプを照らして妻が車内をすべて見回す。布団は大丈夫だが、私の枕が白くカビていた。
雨の中、畳の敷物と枕を外に投げ捨てる。それらしい箇所は沸かしておいたお湯で全て葺き上げる。暗い中、長時間の運転から解放され着いた早々に大掃除の始まりだ。多分自分一人で来ていたら、気づかずカビた畳の上に座り食事をし、カビた枕で寝ていただろう。
翌日、雨上がりの夜明けにドアや窓を全開にして車内乾燥させた。そして、外から雨漏りの箇所を確認した。次回、来春に来る際はサッシ用のコーキング材を持って来て、修理しないと。
やはり、来春までは待てない。カビと腐りでこのキャンピングカーを放棄しないといけなくなると、松山に帰って危機感を持った私は妻と1週間後に1泊2日の強行軍でコーキング材持参で修理を完了した。来春の訪問時にカビてなければよいが。