先週末の朝、私は軽いギックリ腰になった。古傷の左腰に起因するものだ。と言うかこの古傷も初めての大きなギックリ腰で負ったものである。20年前からほぼ数年に1度の間隔で軽いものはなっている。回復は時間薬で、しばらく不格好な姿を人目にさらしておけば、その内直っている。もう完治は望んでいない。一生左腰の軽いシビレとは付き合っていくつもりでいる。
今年に入って三度目の週末だった先日、私は今シーズン三度目のスキーに行った。よちよち歩きが出来ればスキーくらい出来るよと、家族には呆れられたがこれぐらいでは私の楽しみは止められない。
いざ、出かけると楽しみにしていた雪道ドライブは先日の雨で路肩の雪まで解けて跡形もなくなっていたのは少し残念であった。但し、ソルファオダスキー場のゲレンデは全くOKで、日中気温もマイナスになっていたので、ツルンツルンの程よいアイスバーン状態になっていた。
思った通り、ギックリ腰はスキーには問題なかった。コブ斜面は再起不能になったらいけないので止めたが、始めは軽く上品に、雪に慣れてきたら少し飛ばして、後半は普段通りの滑りが出来た。これが、同じスポーツでも野球やサッカーは絶対無理である。微妙なスキー操作と独特の体重移動だけで可能なスキーならではの話である。終わるころには腰も十分にスキーの動きに慣れてきて、今回のギックリ腰はこれで直った、と思ったほどだ。(翌朝には直ったと思っていた腰は元に戻っていたが、悪化はしてなかった。この錯覚は筋肉のほぐれと適度な疲れ、アドレナリンの高まりによるものだったのだろう)
さて、スキーは滑っている時間は楽しいのだが、それに引き換えリフトに乗っている時間は退屈以外の何物でもない。石鎚スキー場以外の県内のスキー場は信州あたりのスキー場と違いリフトから見える景色は詰まらないものである。そこで私は新書版をスキーウエアのポケットに突っ込みリフトに乗るや終点間近まで読書をすることにした。三日間の数十回のスキーリフト時間で2冊読めた。いい読書スペースを見つけた。兵頭