今、いろいろ世間で話題の新型コロナのワクチン注射を打った。近くの個人病院に行き、受付を済ませて少し待っていると、奥に通された。診察室に入ると、男性の看護師が既に診察テーブルの前に座って待っており、私が「よろしくお願いします。」と言って彼の前に座るや否や私の左腕をアルコール消毒をして、テーブルの上のプレートに入っている3本並んだ内の一本の注射器を取り上げて、すぐさま私の腕に打った。打ったと言うよりも刺した。そして、私は注射器の中の薬を腕に注入する為の数秒間の我慢の為に息を止めようとした瞬間、注射器は既に抜かれていた。私は「えっ、終わりですか?」とテーブルの上の残りの注射器を見ながらその看護師に問うたが、「はい」と彼はさらっと言った。前宣伝の大きさから、どんな大層な注射だろうと、気を引き締めて臨んだのだが、拍子抜けとはこのことである。
しかし、注射針が抜かれた瞬間、私は体に異変を覚えた。これが、皆が恐れる熱が出る前兆だろうか、副作用の前兆だろうか。平常時と明らかに感覚が違うことは明らかだ。足元に気を付けて、控えのソファー椅子に座ってから私はこの考えを変えた。これはたぶん、自分の免疫機能が瞬時に反応し、異物侵入に対して総攻撃を仕掛けた時の体内での攻防のリアクションじゃないのかと。
このリアクションによる軽い酒酔いの状態のままでの、長距離の単車移動予定をキャンセルし、近くの自宅まで十分注意して帰宅し、即刻体温計で熱が有るかを確認してみた。さらに30分後に再度計ってみても平熱のままだったので、やはり私の仮説は正しかったのだと、自分なりに(もちろん医学的ではなく)確信した。そして、注射後1時間でその違和感も止んだのは、私の免疫機能が異物との格闘を止めたのは無害であることを証明出来たので、体内侵入を許可したのだろうと考えた。これが私の新型コロナウイルス接種の一部始終と感想である。
これは、今まで何もなかった、世の中そういう人が99%以上なのではあるが、車の跳ね石に当たって死ぬ人もいるだろうから、ヘルメットを歩行時も事前に被るみたいなもので、そしてこれが重要なのだが、テレビで見ると、この注射が移動のパスポートになると世界では思われているようなので、ならと私も刺したのだ。兵頭