日本のプロ野球も、セ・リーグは広島がリーグ優勝し、パ・リーグは日ハムとホークスの終盤のマッチレースで盛り上がりを見せています。
しかし、私の野球への関心は海の向こうのメジャーリーグにあります。ご存知のない方に簡単にご説明しますと、優勝を争う仕組みは日本と同じで、2リーグ(ナショナルリーグとアメリカンリーグ)制を取っており、それぞれのリーグチャンピオンがワールドシリーズ(WC)を戦いワールドチャンピオンを決定します。ナショナルリーグには、元広島の前田(ロサンゼルス)、イチロー(マイアミ)、アメリカンリーグには田中マー君(ニューヨーク)、ダルビッシュ有(テキサス)、岩隈(シアトル)、上原(ボストン)らが活躍しています。只今メジャーでも日本同様、シーズン終盤の優勝争いの佳境にあります。彼らの中で前田とダルビッシュ、上原は地区優勝決定シリーズにまず出場できるでしょう。そして、彼ら三人のうち二人はWCに出場すると思います。強いチームに居ます。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、前田は入団前の検査で肩の異変が見つかり安く叩かれたような形でドジャースに入団しましたが、周りに怪我人が続出し、現在チームの勝ち頭で彼がローテーションの中心にいます。新人賞もあと2~3度の先発登板の結果次第と言う位の素晴らしい成績を残しています。
上原は元読売ジャイアンツのエースでしたが、日本でのピークを過ぎたころアメリカへ渡り、先発失格から奮起しリリーフ・抑えとして3年前WCの胴上げピッチャーとなりました。メジャー1の遅い速球でメジャー1の三振奪取率を誇ると言われています。
ダルビッシュは日本球界では断トツのNO1のPでしたが、すでにメジャーでもトップクラスの実力を時々しめしており(時々は二流ぽく乱れる)、完全に一目置かれる雰囲気を醸し出しています。肘の手術明けなので、真の実力はWCで見せてくれるかもしれません。
さて、これからが本題です。トレア・ターナー、ワシントンナショナルズのニューヒーローです。ショートで1番バッターの23歳の彼は今シーズの途中からレギュラーとなり60試合の出場ながら現在、打率.350 HR11 盗塁27 OPS.950の素晴らしい成績を残しています。(OPSとは出塁率+長打率で打者の能力を測るのもで、.600以下三流 .700以下二流 .800以下1.5流 .900以下一流 .900以上超一流という物差しです。)
なぜ私が日本人のいないチームに所属しながら彼を知っているかと申しますと、3~4年前の日米大学野球の選手として松山坊ちゃんスタジアムでプレーをした試合を偶然私が観戦に行っており、そのとき、その抜群の運動神経と身体能力、そして親善試合という緩みがちな選手が多い中での一際際立った闘争心溢れるプレーは、他の日米大学をそれぞれ代表する選手たちを凡人に見せるほど際立っていました。具体的には特に大ホームランを打ったとか、華麗な守備をしたとかではなくて、その圧倒的は走塁と肩、打席での気迫は、スタンドにいる私も「すごい!」と、仕事用のメモ帳にその名前を記録していました。
それから数年後の去年そのメモ帳をたまたま見直した時に、彼の名前を見つけました。そして、メジャーの選手名簿で彼の名前を探すとやはりありました。彼のようなトップ・オブ・トップスな人がメジャー選手になるのだなと、改めてその近さと遠さを納得したのです。
彼は今後けがさえなければ、間違いなくオールスター選手の道を進むのでしょう。今の所、我ながら見る目があったなと思ってますが、今後の活躍でこれを間違いない物にしてもらいたいと思います。日本人選手と共に注目していきたいと思っています。 S・H