「朝は金、昼は銀、夜は銅」。元々食事の重要性を摂取する時間帯で表したことわざだが、これは運動にも当てはまると思う。
早朝に体を動かすと脳と体のスイッチが、車でいう処のコンフォートモードからスポーツモードに切り替わり、仕事だろうが何だろうがやる気が出てくる。嫌な事でも、難しい事でも突破してやろうと言う気になってくるから不思議だ。
昼・夜の運動は朝ほどの効果はない。身体的には朝でも昼でも同じかもしれないが、脳には効果が無いと感じている。それまでボーとしていて、一日が終わりかけのころにスイッチを入れも遅いことは脳が分かっているようだ。やらないよりは良いが。
休養も必要だ。スポーツが習慣化する体になると、やらないことに罪悪感が生じ、酒・タバコで言う禁断症状まではいかないが、ついついやりすぎてしまいがちになる。こうなると潜在的な疲労が溜まったり、マンネリ化でケガをし易くなると言った、負の部分が次第に大きくなってくる。
従って、私の場合の運動は「朝は金、昼夜は銀、休養は銅」である。
昨夜たまたまBS放送で自転車ロードレースの日本選手権のドキュメンタリー映像を観た。国内外で活躍する数人をクローズアップしたもので、自転車競技は知れば知るほど奥深い競技であると思った。今朝は当然その影響から自転車に跨り、昨夜見たトッププロの姿勢を真似ながら、いつもより力を込めペダルを回した。
私が知的障害のある次男を呼ぶときに、よく「おい、寅!」と声をかける。寅とは、邦画「男はつらいよ」の渥美清の演じる車寅次郎の寅である。
彼が亡くなって5年位と思いきや、20数年が経っているとは思ってもみなかった。と言うのも、毎週土曜日の夜のBSで彼の生前の姿をよく見ているからであろう。
洋画一辺倒の私が邦画を見るのはこの映画だけであり、自然関係のドキュメンタリー以外のテレビ自体見ない・見たくない私は、「男はつらいよ」だけは別で、再放送だろうが再々放送だろうが、好んで観ている。彼のあの、昔はどこにでもいた様で懐かしく、純粋で粋で人情厚くやさしい、それでもって包容力と男気があり女性に弱い、あの独特のキャラクターは、大きな自然の中にいるようなやすらぎを観る人に与えてくれる。いきり立った様な情報が多い中で、彼のニタッとした笑顔が苛立った気持ちを癒してくれる。
そんな寅さんが私の次男とどこが似ているのか。いやそうではない。寅さんは次男を包み込んでくれるだろうし、次男も寅さんを好くだろう。そんな関係からだろう。私は次男を「おい、寅!」と時々呼んでいる。
元々、下戸な私でも晩酌は好きである。つまみは特に好みは無いが、油物は控えている。
休みだった昨日、チョコレートが美味い店があると聞き、四国中央市まで行った。店を探すのを手間取ったが、店構えは専門店のようで、期待が持てた。
店主に試食を勧められ、ひと欠片のさらにその欠片を貰い口に入れたが、味はちょっとピンとこない。値段は高かったが迷いながら電話で道案内を乞い乞い、折角ここまで来たので、子らへの土産として数種類購入した。
その夜、晩酌時にひと欠片をウイスキーの水割りとともに口に入れた。えっ!単品で味わった昼間の試食時とは全く別物の感じで、その豊かで独特な香りと味がウイスキーの味に溶け合い、素晴らしいハーモニーを口の中で奏でてくれる。別の種類のものも食べてみた。これも先ほどのチョコとは全く違う香りと味だが、これも素晴らしい。
毎夜健康のためにと、大手菓子メーカーのポルフェノール72%が歌い文句のチョコを一個ずつ食べているのだが、レベルが違う。大手メーカーのものも甘みを抑えていて大人用だと思っていたが、基準が違う。値段もひと欠片当たり、10倍以上するのだから違って当たり前という気もするが、こんな世界もあるのだと感心し、いいものを見つけたと、にたっとした夜だった。