今回は、昨年後半のエクササイズ距離である1060kmを、谷と橋の街、アルジェリアのコンスタンティーヌからエジプトのピラミッドに向かって東へ向かう。
まず、コンスタンティーヌから320km東方の隣国のチュニジアの首都チュニスを目指す。チェニジアは19世紀後半にオスマン帝国領からフランス領に代わり、その後20世紀半ばにフランスからの独立をはたし、現在独立国となって半世紀がたつ。その首都のチェニスは人口80万人ほどの都市で地中海に面している。北アフリカにおける都市の規模はカイロ(エジプト)、カサブランカ(モロッコ)に次いで三番目と言われる。
チェニス近郊には世界史で有名なカルタゴの遺跡がある。紀元前3世紀にカルタゴの将軍ハンニバルは象部隊を率いてスペインのピネレー山脈、フランスのアルプス山脈を越えて地中海を反時計回りに回ってイタリアのローマ帝国と戦い、地中海の覇権を一時は握ったとされるものの、その後強大なローマ帝国に徹底的に破壊されることになった。その栄華の跡が世界遺産となり残っている。
次に東方に520km行った隣国リビアの首都トリポリに向かう。その前に、リビアと言えば一昔前に戦闘で死亡した「カダフィ大佐」が有名だろう。軍人だった彼がクーデターで王朝を転覆させ反米・反欧で数々の国際テロを起こした人物である。日本とは直接的な係わりは薄かったようだが、彼の知名度は国力から見て大きいものがあった。
このリビアであるが、現在外務省がホームページ上で出している各国の危険度ランクで全土にMAXの「危険度4」に指定されている。これは、武力衝突・テロ・凶悪犯罪が多発しているので、渡航中止や避難を勧告するものであり、実際は旅行など行けるものでもないのだが、行ったつもりなら制限されないだろう。
今回はこれで計840kmになるので、残り都市を210km先のリビア第三の都市ミラタスまで行く事にする。ここまでで、ピラミットのあるエジプトの首都カイロまでは残り1500kmとなった。次回の報告までにはほぼ到着できないので、2023年秋ごろまで掛かるであろう。
2017年元旦、松山からスタートした当企画は、2022年前半まで5年半を掛けて、日本列島縦断からロシアの東端ウラジオストク→ポルトガルのロカ岬までのユーラシア大陸を横断、そこから南下してジブラルタル海峡を渡りアフリカ大陸の北西の国モロッコのカサブランカから東にルートを取り、アルジェリアの第三の都市コンスタンティーヌまでやって来た。2022年後半でエジプトのピラミッドを拝めるか分からないが、go go goだ。
さて、2022年後半の各エクササイズの移動距離は以下の通りである。
自転車 17回 × 25km = 425km
水泳 36回 × 2km = 72Km
山歩き 33回 × 7km = 231Km
ウォーキング 42回 × 7km = 294Km
スキー 2回 × 20Km = 40km
計 130回 = 1062Km
エクササイズの事で目に付くのが、ここ三半期続けて各エクササイズ合計の130回程度の数は変わりないけど、走破距離が減ってきている事である。この理由は以下のケガが元であると思う。
まず一昨年秋のジョギング中の左ひざの故障から走りは一切していない事。自然治癒での完治に1年程掛かったので、元通り走れるまで少し時間は掛かると思うが、今春に再開して行こうと思う。そして、昨年4月にスイミング中に右肩を痛めてしまい、クロールが全く出来なくなり完治に半年かかったのであるでも、これは思いもよらない副産物を与えてくれた。この半年間クロールの腕の動きを止めてビートバンにつかまりバタ足の練習ばかりやった。これは結構キツかったのであるが、苦手だったバタ足が何と私の武器と成ったのである。それまで、クロールの推進力は腕のかきに頼っていたのだが、足を難なくいつでもスローからスパートまで上げ下げ自由に動かせるようになったので、むしろケガ前よりクロールのスピードが上がった(様な気がする)。これこそケガの功名である。
さて、今回の旅の内容だが、次回をする。兵頭